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イギリスの軟包装リサイクル計画

イギリスでは、家庭から排出されるプラスチック包装の32%を軟包装が占めています。しかし、使用済軟包装の収集、分別、再処理は初期段階にあります。毎年56万トン以上の食品用ラップ、パウチ、ポリ袋や蓋材が埋め立て廃棄されています。2014年に始まったリフレックスプロジェクトが、軟包装を促進し、埋め立て廃棄の50%以上の削減を目指しています。政府系公共機関Innovate UKが資金を供与して、パートナーにユニリバー社、ネスレ社、ダウ社などで、さらにPETボトルの店頭回収で実績のあるTOMRAの各社が名を連ねています。Axion Recycling 社がプロジェクトコーディネーターです。その目標は、軟包装のためにの循環型経済の創出にあります。その第一段階として、リサイクル可能なパウチの設計が取り上げられました。

国連の持続可能な開発目標と包装

持続可能な開発目標は、2015年を達成目標としていたミレニアム開発目標を継承したものです。国連が持続可能な開発のための02030アジェンダとして示した具体的行動指針です。

17の目標はさらに169個のターゲットに細分化されいます。ターゲット12.3では2030年までに1人当たりの食品廃棄物を半減させることを目標として掲げています。

食品廃棄物削減が食料安全保障や栄養改善を促進するだけではなく、温室効果ガス排出量を大幅に削減し、さらに土地や水資源の有効利用にもつながることを大いに強調しています。

世界全体では、生産される食料の3分の1に当たる13億トンが廃棄されているといいます。

この廃棄を温暖化ガス排出量に換算すると33億トンに達します。これはひとつの口の排出量とみなすと中国及び米国に次いで世界第三位に匹敵します。

SAVE Foodに貢献する包装について

SAVE Foodに貢献する包装技術とは、ガス置換、環境制御包装、深絞り成形充填機上でトップフィルムに微細な通気孔を施したMAP、真空およびスキンパック、超高圧殺菌システム、省資源、食品安全、鮮度保持、消費期限延長のための包装材料、機会、プロセス最適化プロジェクトなどです。食品廃棄は、財政的損失だけではなく、環境への損失も示しています。無駄な食料は、最終的に消費されない食料生産に使われた土地、水、自然、人的資源をも無駄にしているということです。世界では毎日8億人の人々が空腹に飢え、一方では安全で栄養のある食物が廃棄されています。EUレベルでは食物の浪費と食品ロスとの戦いが始まっていると言います。今現在、食品サプライチェーン全体を通じて持続可能な生産、市場、消費を再構築しようとしています。

包装の役割とイノベーション

デジタル印刷と包装の融合は、今とても注目されている分野です。国際包装産業界は、多次元的アプローチが必要だとして、①収穫から流通、流通から消費に至る食品ロスおよび廃棄を数量的に正確に把握すること。②農業段階における収穫および農産品加工への注力。③アクティブ・インテリジェント包装を含む17の技術プロジェクトの推進。④食べ残しや店舗の残り物をリユースの推進。①と④については、特に若い世代へのメッセージを発信することが重要であるということです。②は世界各国の事情があります。インドでは食料不足が深刻です。そのため、加工中心の工場やコールドチェーンの設備が進んでいます。ケニアはマンゴーが特産品ですが、それを加工する設備や包装技術の不備のために、収穫したものの36%に相当する30万トンのマンゴーが廃棄されています。

大学発ベンチャーと包装新技術

現在、アマゾンなどの大手が調理済み食事メニューセット向けにMATS技術に対して大きな関心を寄せています。大手軟包装コンバーターの会社が技術の実施権者になったと伝えられています。

大学を起点として開発、実用化されつつある次世代包装技術ですが、日本食品機械工業会主催の国際食品工業展には、アカデミックプラザという展示コーナーが設けられたことがあります。

そこには63のブースによって国内及び海外の大学、研究機関からアカデミックな研究テーマがパネル展示されていいました。教授や研究員が常駐して情報を公開して、来場者との間で活発な交流が見受けられたといいます。

その中で、新潟大学の教授は、食品高圧加工、重曹、高圧併用処理を用いた食肉加工品の物性改善技術の開発を発表しました。高圧食品加工技術は、欧米で実用化が進められています。

包材の役割

野菜や果物が鮮度を保つためには、呼吸ができるよう酸素と二酸化炭素の交換がされなければなりません。遮断してしまうのではなく、適度な透過性が必要になります。

レトルト食品などは長期保存されるため、長期間酸素や菌から遮断できる機能を備えているうえ、そのまま熱湯に入れられるなど包材自体に耐熱の要素も組み込まれています。また医療用品や医薬品に関しても、私たちの健康に直接影響するものですので、食品と同様に保護性が最も重要視されています。

更に、包装されたモノを輸送など流通させる際は、輸送中などで起こる振動、積み下ろし等の衝撃などに対応できるよう耐摩耗性や衝撃強度なども必要になってきます。

精密機器に対しては特に緩衝材を使用したり電磁気を防ぐシールド性のある包材を使用するなど工夫されています。

スマホで欲しい商品を探す生活者

忙しい現代人は、スマホで欲しい商品を探すようになりました。包装は商品と一体化していないといけません。メーカーは商品と一体化した包装を家に持ち帰って欲しいと考えています。ネットワーク技術が生活者を店頭に向かわせて、生活者を実際の商品に誘導して欲しいと考えています。企業が活用しているモバイル・コミュニケーションには、無線標識、無線ICタグ、近距離無線通信が引き金になると言われています。包装紙に印刷されたQRやバーコード、包装の近くにあるこういった無線発信装置がつながれば、生活者は欲しい商品を見つけることができます。通信機器は、小さく安くなって、さらに多くのことが可能です。包装はネットワーク技術とともに進化していきます。スマホを商品のパッケージにかざせば、どこで販売されているか判るということも可能にします。

天然由来の包装の研究について

一口サイズのフローズン菓子などと同様、ジュース、スープ、チーズといった食品分野にも可食包装の技術は拡大できます。また、防災用として、飲料水をココナッツ殻で包む研究も進んでいます。これは様々な地域の好みの味覚に合わせることが可能と言われています。ここでポイントなのは、企業として、ココナッツ殻の包装を天然由来と宣伝していないところです。おそらく天然由来の意味をめぐる議論を避けるためだと言われています。たとえ天然物であっても、ココナッツ殻は加工されているという事実があります。この会社は、天然由来の代わりに高機能栄養素というフレーズを使っています。これはこの会社の製品を伝統的な治療用の栄養素と、治療食との違いを考えてのことだと言われています。可食包装は、生分解などと同様に大きなポテンシャルを持っているといえます。

キャンベルスープとレトルトパウチ

キャンベルスープはアメリカの食文化そのものと言っても過言ではありません。ニューヨーク近代美術館に収められたアンディ・ウォホールの「32個のキャンベル・スープ缶」はとても有名で、キャンベル・スープといえば、金属缶というイメージがあります。そのキャンベル・スープは、プラスチック製バリア容器や無菌充填の紙パックも採用していますが、新たにレトルトパウチを加えることになりました。スープカテゴリーは停滞気味でした。スープブランドは、キャンベルにとって象徴でもあります。低価格で勝負しても、それが収益を高めることにもならなかったといいまう。そこで、畜肉、鶏肉料理のスキレットソースにも手を広げ、一層際立った味覚を加えることにしましたと言います。それがレトルトパウチGo SoupとSkillet Sousesです。

充填包装機と充填方法について

充填方式には丈夫から落下させる方式と横や斜めから差し込む方式があります。差し込み方式の方は、固形物を機械的に入れていくということで、難しいわけではありません。

落下方式の方は、液体、粘体、固液混合物、粉体、顆粒体、固体バラといった多くの商品が対象となります。充填というのは、質量や容量を杯量して充填します。粉体、液体、粒粘体は容量です。

固体バラ物は重量です。顆粒体、固液混合物は両方で量ります。乾燥物の粉体、顆粒体などは常温で充填するので、微生物的にはあまり問題が起こりません。液体、粒粘体は多水分系なので、充填時の衛生管理と充填温度について、非常に注意が必要です。

あんこや羊羹、味噌などの粘性体は、一定容積を計量したあとに、押し出しながら落下充填します。このときに、液体類は泡が立たないように容器の一定ラインまで液面下充填をします。そのため、容積計量になります。